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他者への指摘に関して

投稿日:2023年5月27日 更新日:

問題のあるメンバーがいた場合にその点を指摘するのは結構難しいと思うのですが、マネジメントをする場合に避けては通れないと思いますので、指摘するべき指摘事項について。

指摘すべきポイント

行動に対する評価(行動が少ない or 行動の軸がずれているなど)が中心であること

これが一番大きいと思います。大事なのは(ケースバイケースかもしれませんが)結果ではないという点だと思います。

社会人なので「結果が全て」という言葉もあるようですし、実際にそういった指導をしているケースが大部分かと思いますが、長期的に結果を出したい場合、結果にフォーカスすると弊害は大きいのではないかと思います。

なぜかというと・・・

  • 短期的に見ると結果は本人以外の責任が関わることが多い
  • 行動は他者評価が容易かつ客観的なため
  • 継続的に正しい行動を継続させることが長期的にいい結果につながる(行動の可視化と管理のほうが大事だから)
  • 結果を原因にすると不正や方針と合わない行動をされる可能性もある
  • 行動の場合、再現可能性が高いから(組織でのノウハウの管理という点から)
  • 本人がコントロールできるもので100%本人の責任だから

そのため「行動の管理と追及」が大事になります。

記録がのこっていること

指摘する場合には客観的なものである必要があるので記録が残っている必要があります。

そのため、

  • タスクを細かく分けて追跡可能なレベルまで行動を可視化しておくこと
  • 普段から行動記録をとっておき、責任の説得力が高い状態にしておく
  • 短い期間でのフィードバックを行う(2週間程度が一番良いと思います。)

ことが大事でしょう。

また言動などに関しても雰囲気やキャラ、コミュ力などの言葉で片付けられることが多いと思うのですが、証跡がのこっていることが大事になるので、テキストでとっておく、大事な会議は発言を録音しておくというのが大切になるかと思います。

年柄年中とっておくのは大変だと思いますが、問題行動をする方は行動や言動の節々にでるので、証拠を抑えることはそれほど難しいことではないと思います。

複数人からの指摘があること

これは人と交渉する時のポイントでもありますが、1対1だと相手に逃げられたり、誤魔化されたり、こちらの責任にされる可能性もあります。

また指摘する側の勘違いだったりということもゼロではないため、気をつける意味でも第三者にフィードバックをもらうことが大切だと思います。

多くの人からの指摘があるということで(発言者のプライバシーに気をつけることは大事ですが)より客観性が増すことになりますので、複数の方からのフィードバックをもらったほうがよいかとおもいます。

ただあくまで客観的かどうかを判定してもらうにとどめ、愚痴にならないように。

機械的に話すこと

話す時のポイントですが、仕事における内容なので、単純に

  • 行動にたいする指摘であり、その責任が相手に100%あり、改善が可能なこと
  • 後述する人格など関係のない部分にふれないこと
  • 達成できない場合はなんらかのペナルティを与えること

をはなし、これ以上のことは言わないことが大事だと思います。

NG指摘ポイント

今までのようなポイントが指摘すべきポイントだとおもうのですが、私の社会人人生で上記のような指摘をされる方はあまりいませんでした。

逆にいうとやりがちな指摘ポイントですので、自戒の意味も込めて書いておきたいと思います。

結果

売れない営業とかうまくいかないプロジェクトなどはほぼ結果で詰められると思うのですが、短期的に本人に責任がない可能性もあるので、行動に帰属させるべきだと思います。

能力、地頭

これはいい評価する時もそうなのですが、見えないものを評価するのはやめた方がいいと思います。単に認識の違いになりがちで定義が曖昧です。

特に地頭なんて鍛えようがなく、悪い場合人格否定になってしまいます。

なんとない動き、雰囲気、コミュニケーション能力

多くの場合これらが評価対象になることは多いと思いますが(私の40歳までの社会人人生ではほぼこれらが評価対象でした)

これらを指摘しても、能力や地頭同様、以下のような状態になります。

  • 定義や認識が個人によってわかれる
  • 結果として説得力がない

これらではなく、

  • あいまいな概念の言語化と行動への落とし込み(コミュニケーション能力が高い or 低いとはどういう行動をとる or とらない人のことをいうのか)
  • 結果としてその具体的な「行動と言動の記録」をとる

などすることが必要だと思います。

理由を聞く

ケースバイケースかもしれませんが、相手の責任が明白な場合、議論の状態がより悪くなりがちなので、あえて行動の改善だけを指摘するようにした方が良いと思います。

話の論点をずらす

感情的な話をする人にありがちですが、指摘をする際はあくまで「行動の改善」のみにフォーカスし、

  • 仕事の価値観の話(仕事とはこうあるべきとか自分の話をしない)
  • 本人の人格や人生(そんなんじゃこの先困るよ、みたいな話をしない。あくまで行動の改善のみにフォーカス。人格に触れない)

などは絶対にやめましょう。正直、八つ当たりやマウンティングしている人がほとんどです。

無意識にやっている方が多いのですがこのご時世だと訴訟になる可能性があります・・・

また他人の問題を指摘する場合、部分的な指摘事項のみにしましょう。根本的な問題でなければ、改善の可能性はあります。

根本的な問題の場合(人格的な場合や習慣的なものの場合)、正直改善が見られることは非常に難しいです。

プライベートの人間関係でも話をして改善が可能なことは少ないと思います。問題がある人物の場合、話が通じないか改善しても一時的ということがほとんどです。

ですので、最終的に改善がみられない場合

理由を一切言わず、こちらから一方的に切る

というのが現実的には一番いいかと思います。話し合いをしてもこのような場合人格否定になるか話が通じないだけで誰も得にならないからです。

切るというのは発注者から見た場合、契約を切るという意味でもそうですし、従業員の立場から見た場合、上司や会社が話が通じない場合、転職するか必要以上に会社に貢献しようと考えず与えられた仕事を粛々とこなす、ということになるかと思います。

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