エンジニアの「スキル」とはなんぞや
公開日:
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最終更新日:2018/11/11
IT業界の実態, ぼやき プログラミングTips

給与が低いことに悩んでるエンジニアへのアドバイスをツイートで見たところ「スキルをあげれば良い」みたいな記事を見かけました。
これに頷く方は多いと思いますし、私も大筋としては同意です。ただし、エンジニアの「スキル」って一体何でどう定義するのでしょうか?
- 最新技術を知っている・興味があることでしょうか?
- 保守性・可読性の高いコードを書けることでしょうか?
- 成果物の不具合が少ないことでしょうか?
- 単純に仕事が早いことでしょうか
- お客さんの要望をうまく吸い上げて仕様を決められることでしょうか?
- はたまた売上をあげられることでしょうか?
- 部下をしっかりと教育できることでしょうか?
- チームをうまくまとめられることでしょうか?
エンジニアの「スキル」といってもいろいろあり、一口では言えないですよね。どれも仕事をしていくのに必要な「スキル」です。
Contents
スキルの比較は非常に難しい
繰り返しますが、スキルといっても人によって捉え方が様々です。
熟練のエンジニアの中には仕事は早く、設計能力もあり、コードを書く力も問題ないが、既存の技術でなんとかなってしまうため、最新技術には少し疎いなどといった方もいます。
エンジニアでない方からみれば、そつなく仕事をしている人に見えますし、通常仕事をして行く上では全く問題がないので、スキルが低いとは言えないでしょう。
逆に最新技術の調査や獲得は好きでそういった方面の技術には通じているけれども部下の育成やチームプレイなどに関心がない方というのも多いかと思います。
こういった方は最新技術には詳しいかもしれませんが、一緒に仕事をするのが難しいことからスキルが高いとは言えないかと思います。
最新技術を知っていること=スキルが高い?
一般的には最新技術に通じていることを「スキルが高い」と捉えることが多い気がします。
確かに真面目なエンジニアの方は新しい技術の獲得に余念がない方が多いですね。
ただし新しい技術はもちろんいい部分もありますが、デメリットもあります。
- 情報があまり出てないため、情報を探すまでのコストが高い
- 技術を知っている人間が少ない(学習コストが高い)ため複数人でのチーム開発が難しい
- リスクについて検討されていない
- 今までできていることがスムーズにできるかがわからない
実際、過去に私が携わったプロジェクトでもリーダーが(ほとんど趣味で)新しい技術を取り入れたばっかりに作る時間が大幅に伸びてしまった、というようなことがありました。
アプリを作るために技術を使うというよりは、その技術を使うためにアプリを作っているような印象でした。いくら最新であっても効率的にお金を生み出すことができなければ意味がないですよね・・
技術採用で大切なのはメリットとデメリットを理解すること
ある技術を採用する時に大切なのはメリットとデメリットを正確に理解していることだと思います。
最新技術だからといって全てがいいわけではありません。古い技術には古い技術なりのメリット、デメリットがあります。
(ちなみに、私は最新技術を否定しているわけでは全然ないです。)
ある技術を採用する時、メリットを明確に言語化できているでしょうか?
またデメリットに関してしっかり理解できているでしょうか?
特に新しい技術を採用する場合、デメリットとして考慮しなくてはいけないのは下記のようなことでしょう。
- 自分自身の学習コスト
- メンバー間での学習コスト
- 情報獲得コスト(流行っていない技術だとなかなか目的の情報にたどり着けないのできついです・・)
- 将来性(今後も継続して開発が行われる類のものかいなか)
メリットとデメリットを比較してメリットが大きいと判断したときのみ採用するようにしましょう。
単純に技術的に面白いから、流行っているから、というのを全否定するわけではないですが、特段メリットもなく特定に技術を採用してもお金に繋がらなければメリットは少ないと言えるでしょう。
技術は基本的に手段である
私は技術というのは基本的に手段だと思っております。
要するに目的(売上をあげる、工数を短縮する、生産性をあげる)があってそれを達成するために必要な手段としてなんらかの技術を採用するわけですね。
目的が一つであっても、達成する方法は人によって様々です。
別にそれが最新技術である必要はありません。(繰り返しますが、私は最新技術を否定しているわけではありません。)
お客さんは基本的にスキル自体に関心がないケースがほとんですのでその場合、目標が達成できればレガシーでもExcelでもなんでも良いと思います。
「スキル」を決めるのはあなたの周り
スキルに話を戻しますと、「スキル」を決めるのはあなたの周りだと思います。自分自身で〜ができるからスキルがある or ないと決めるのではありません。
スキルだけではなく、社会人としての価値はあなたの周りが決めることになります。
周りから評価されている方は最新技術がある、ないに関わらず「スキル」があると胸をはっていいと思いますし、周りから評価されていない方は最新技術に通じていても「スキル」がないと言えると思います。
(繰り返しますが、私は最新技術を否定しているわけではありません。)
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